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固定資産税評価額の試算方法について

投稿日:2017年12月25日 更新日:


固定資産税評価額は、固定資産税だけでなく、都市計画税や不動産取得税、登録免許税の税額を算出する上で必要な情報となります。

固定資産税評価額の概要と調べ方については、次の記事でまとめています。

さて、本ページでは、固定資産税評価額を簡単に試算する方法について解説していきます。

固定資産評価額の試算はとても簡単なので、ここでマスターしてしまいましょう。

固定資産税評価額を試算する意味

固定資産税評価額は、市町村の担当窓口に行けば簡単に調べることができます。

ただし、調べられる土地・家屋は限られています。

基本的には、自らが所有する物件、もしくは借りている物件のみが対象で、一年のうち一定の期間のみ他人の物件の評価額も調べられます。

しかし、他人の物件といっても、自らが所有する物件(固定資産税の納税の対象となる物件)と同じ市町村の物件しか調べられません。

不動産投資をするにあたっては、他人の土地・家屋についても情報を集め、その収益性を判断して投資を行っていく必要があります。

そんな場合に、固定資産税評価額を簡易的に試算する方法が役に立つのです。

また、建物の場合、新築でまだ評価がされていないもの、あるいは検討段階の構想中の建物についても、簡易的に評価額を試算することによって、将来のコストを把握することが可能となります。

このように、固定資産税評価額を試算することは、不動産投資において重要な意味を持つのです。

試算は、とくに次の評価額を把握するうえで必要

Point
  • 他人の不動産(投資対象物件)の評価額
  • 新築の建物、検討中の建物の評価額

固定資産税評価額の試算方法

ここから、評価額の具体的な算出方法について見ていきましょう。

もちろん、土地と建物では評価額の試算方法が異なりますので、それぞれ章を分けて解説していきます。

土地の場合

土地の評価額は、以下の式から求めることができます。

すなわち、土地の固定資産税評価額は、対象物件の「固定資産税路線価」「面積(地積)」を把握しておけば、簡単に求められるのです。

固定資産税路線価の調べ方

固定資産税路線価を調べる方法は色々ありますが、とても便利なサイトの1つに「全国地価マップ」というものがあります。

こちらのサイトでは、地図から対象敷地の前面の固定資産税路線価を簡単に調べることができます。

次の画像の通り、対象物件(図中の赤枠)の固定資産税路線価は20,600,000円/㎡(図中の青線部)ということがわかります。

地図上に表示されている価格の単位が「円/平方メートル」であることに注意してください。

もしも角地などで対象物件が複数の固定資産税路線価に囲まれていた場合は、最も高い価格のものを、その土地の固定資産税路線価として考えましょう。

Check

土地の評価額について

ちなみに、土地の公的な評価額は、実は固定資産税評価額だけではありません。

他にも公示価格基準地価相続税路線価などの評価額が存在するのです。

これらは全て、土地の取引価格の相場を示す「実勢価格」とは異なる公的な評価額として同じですが、それぞれの目的に応じて使い分けられ、評価額の数値も異なります。

また、単純に「路線価」という場合、固定資産税路線価を指すのではなく、通常は「相続税路線価」の方を意味しますので、注意してください。

土地面積の調べ方

自分の所有している土地であれば、固定資産税の課税明細書や建築確認図面、登記済証を確認することによって土地の面積が分かります。

* 2005年より登記済証の代わりとなった登記識別情報通知には土地面積の記載はありません。

ただし、そもそも他人の土地の評価額を試算することを目的としているため、これらとは別の方法を考えなくてはなりません。

そこでオススメなのが、「登記簿を確認する」方法です。

なんだかハードルの高い作業だと感じられるかも知れませんが、実は、登記簿はわざわざ法務局まで行かなくても、webで簡単に取得することができます。

使うのは、「登記情報提供サービス」というサイトです。

このサイトはアカウント作成が必要であり、また登記簿の取得毎に料金が発生します。

とはいえ、1つの登記簿に対してかかる金額は335円程で、それほど大した金額ではありません。

(あまりにも筆の分かれた土地であれば、数千円かかってしまうケースもあり得ますが。)

こちらのサイトで登記簿を取得すると、以下のようなPDFデータをダウンロードすることができます。

画像のうち、赤い線で囲った部分が土地の面積になります。

サンプル画像からは土地面積が330.18㎡であることが分かります。

Point

土地の評点について

以上より、固定資産税路線価と土地の面積の調べ方が分かったため、「固定資産税路線価 × 土地面積」から、固定資産税評価額を試算できるようになりました。

ここからはより細かい情報になりますが、実際に市町村が評価額を決定する時には、もう少しだけ複雑な計算式になっています。

それは、さらに「土地の評点」を試算式に加えるからです。

土地の評点とは、文字通り、土地の評価点のことであり、

例えば、下の図の通り、土地の面積と、前面の固定資産税路線価が同じであっても、AとBの土地では、宅地としての使い勝手は同じではありません。

Aの土地は整った形ですが、Bの土地は不整形であり、土地の上に建てる建物のプランも制約されてしまいます。

評点は、この使い勝手の良し悪しを評価額に反映するために設けられているのです。

もちろん上の例でいえば、BよりもAの評点の方が高く、固定資産税評価額も高くなります。

評点の計算方法はとても複雑なものなので、ここでは細かい説明は省きますが、土地の形で、評価額が変わるということはしっかりと覚えて起きましょう。

建物の場合

建物の固定資産税評価額は、次の式で簡易的に算出することができます。

土地と違って、建物は時間の経過とともに劣化していくので、評価額は徐々に下がっていきます。

そのため、建物の評価額は、新築時の最も高い価格が基準となり、あとは劣化による補正値をかけて算出していきます。

基準となる価格は、新築の価格ですので、評価対象の建物と全く同じものを建てた場合の費用により求められます。

これを再建築費用(または再調達原価)といいます。

そして、この再建築費用に、劣化の補正値である「経年減価補正率」を掛ければ、建物の評価額は求まります。

ただし、固定資産税評価額は、再建築費用の相場の70%の水準とすると決められています。

そのため、試算式では、最後に70%を掛けているのです。

参考

なぜ相場の70%なのか

市町村が固定資産税評価額を決定する上で、土地も建物も1つ1つ評価をしていくため、それぞれを詳細に評価していては膨大な時間がかかってしまいます。

そのため、実際にはより簡易的に評価していくのですが、ざっくりとした評価額が、相場よりも大きく上振れしてしまっては、納税者の負担が大きくなってしまいます。

また、そもそも納税者も、評価額に対して納得できないでしょう。

そこで、評価額が高くなりすぎないように、基準となる評価額(建物の場合は再建築費用、土地の場合は公示地価)の7割程度になるように調整しているのです。

再建築費用

建物の評価額となるのは、建物の購入価格ではなく、あくまで再建築費用です。

再建築費用は、総務省が決めた点数によって評価されて金額が決まります。

総務省による再建築評価基準点は、次のリンクからPDFデータを開くことができます。

固定資産評価基準-家屋(総務省)

一度ご覧いただくと分かるように、価額の試算をする上では、総務省の再建築費評価基準点はあまりにも複雑で実用的ではありません。

そこで、不動産投資において新築物件の固定資産評価額を試算するような場合には、便宜的に建物の購入価格(建設費)を使用しても問題ありません。

Point

便宜的に 再建築費用 = 建物の購入価格 として試算しましょう。

経年減価補正率

先述の通り、建物の価値は経年劣化していきます。

経年減価補正率は、建物の築年数に応じた、劣化による評価の補正値となります。

すなわち、この経年減価補正率を再建築費用に掛ければ、建物の劣化を考慮した評価額が算出されるのです。

しかしながら、経年減価補正率もまた、再建築費用のように複雑な仕組みとなっています。

というのも、建物の構造や用途、そして再建築費評価基準点によって、物件ごとに異なった補正率を使用しなければいけないからです。

ここでは、例として、住宅の補正率を、用途ごとに別の表に分けて紹介しておきましょう。


*詳しくは先述の総務省のPDFファイルに記載があります。

たとえば、不動産投資において、上の表を使って木造の賃貸アパートの評価額を試算したい場合、1㎡当たり再建築評点数の区分が4つに分かれていますが、評点数が分からない時は、74,000点~114,000点の欄を参照して計算しましょう。

まとめ

固定資産税評価額の試算は、投資物件の収益性の判断において、税額の数字を弾き出すための重要な作業となります。

具体的な試算方法については、土地と建物で異なり、以下の通りです。

  • 土地の場合:固定資産税路線価 × 土地面積
  • 建物の場合:再建築費用 × 経年減価補正率 × 70%

本ページで紹介した試算方法はとても簡易的なものなので、土地・建物の評価額の仕組みと合わせて身につけてしまいましょう。

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